横浜華僑通訊 最新2018年1月号より抜粋

目次:

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王忠福会長 新年のごあいさつ

教育懇親会開く

中華会館150周年を祝う

華文教育の「新たな100年」を目指して

同文学校家長会、来校

中国語なう

新・ハローワークの窓から





戌歳祝福万事順 狗年兆豊五穀香
戌年にはすべてのことが順調に運び、犬年は五穀豊穣の兆しに満ちている
二〇一八年一月一日
横浜華僑総会
   会 長 王忠福
   副会長 楊義誠、張愛玲、楊文惠、余 凱、朱銘江、譚優矢
   理事監事一同  事務局一同

2018年 新年のごあいさつ
 横浜華僑総会会長 王忠福


  恭賀新禧 万事如意 
  身体健康 事業興旺
 あけましておめでとうございます。
 2018年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。
 謝成發前会長の後任として昨年夏に横浜華僑総会の会長職を拝命後、初めての新年を迎えました。初心を忘れず、皆さまの声に耳を傾け、職責をまっとうするよう努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、昨年は中日国交正常化45周年、そして今年は中日平和友好条約締結40周年、中国・日本両国は記念すべき節目の年を迎えます。
 さらに、横浜市と上海市が1973年11月30日に友好都市提携を結んで今年45周年、われわれにとっても、意義ある年を迎えます。
 われわれの暮らすここ横浜は、1859年の横浜開港以来160年にわたり、多くの中国人がこの地に降り立ち世代を重ね、地域の方々と仲睦まじく暮らしてきた地です。
 「一衣帯水」の隣国である両国は過去には戦火を交える時期もありましたが、第2次世界大戦終結後の1955年、今日中華街といわれる地域の大通りに牌楼門が建立されました。門の表には「中華街」、裏には「親仁善隣」と刻まれ、今では街の象徴「善隣門」として広く親しまれております。
 この門には両国が国交を正常化する前から、中国と日本、隣国同士、隣人同士が仲よくしていこうという、両国の善隣友好を願う先人の熱い思いが込められています。現在は2代目になりましたがこの門は、半世紀以上にわたりこの街を見守ってきました。
 安倍晋三首相は昨年12月4日、中国が推進する中国とアジア・アフリカ・欧州を結ぶ陸海路網の再整備により世界の人口の6割以上に豊かな恩恵を与える「シルクロード経済圏構想―一帯一路」への協力を表明、中日関係改善のシグナルと歓迎されています。また、中日民間の友好促進においても先行きが明るく感じられます。
 2018年、横浜華僑総会はひきつづき、華僑の正当な利益を擁護し、愛国団結、中華文化の継承と弘揚を増進し、経済文化のレベルを高め、中日友好を推し進める活動を行っていきます。横浜華僑総会は民間の力を結集させ、中国と日本の友好親善を願う皆さまと手を携え、両国民の相互理解、交流促進に努めてまいります。
 横浜華僑総会は春節を祝い親睦をはかり、古希と成人を迎えた方をお祝いする会として恒例の「新春聯歓会」を2月28日(水)に開催します。僑胞多数のご参加をお待ちしております。この日、皆さまとお会いできますことを楽しみにしております。横浜華僑総会は従前の活動を進め恒例の行事を開催するほか、僑胞の親睦を深めるべく新たな活動を企画していきます。
 横浜の華僑華人の子弟教育の「ゆりかご」である横浜山手中華学校は、その前身である大同学校が1898年2月に開校して以来歴史を重ね、今年、120周年を迎えます。横浜華僑総会はひきつづき、横浜山手中華学校の華僑華人教育事業を支援していきます。
 横浜華僑総会は僑胞に寄り添い各僑団・僑校と連携を深め、あわせて地域の方々や行政と力を合わせ、より旺盛な組織活動を展開していくべく努力してまいります。
 ひきつづき会員各位皆さまのご支援とご協力、ご鞭撻(べんたつ)をたまわりたく、よろしくお願いいたします。
 2018年がみなさまにとってすばらしい、実り多き年になりますよう、心より祈念いたします。


教育懇親会開く
高振傑参事官
 学校法人横浜山手中華学園(曽德深理事長)は17年12月1日(金)、第48回教育懇親会を横浜中華街の華正楼本店で開催した。横浜華僑総会を代表し王忠福会長が出席した。
 中華人民共和国駐日本国大使館代表、神奈川県下の公私立高校・中学校の代表、県・市の教育関係者、華僑華人団体代表、学園理事・評議員、家長代表と教職員など130余名が出席し懇談した。
 毎年開催されるこの教育懇親会は、中国大使館はじめ各僑団の支援を仰ぎ、より多くの華僑華人、日本の学校および教育関係者にわが校の学校運営の方針、進むべき道筋、現状について、理解と支持を得ようとするもので、山手中華学校の存在をより強固にし、生徒の高校進学により多くのチャンスを作りだしている。
 開会にあたり、山手中華学校119年の歩みを振り返る4分余のDVDが放映された。
 中華学園曽理事長はあいさつでまず出席者に歓迎と感謝の言葉を述べ、数々の数字を列挙し、「双語教学(バイリンガル教育)」を実践する中華学校の現況を紹介した。
 来賓を代表し、中華人民共和国駐日本国大使館領事部高振傑参事官は中華学校が百余年の歴史の中で収めた成果を振り返り、中国文化の伝承と中日友好の促進に尽くしてきたことを高く評価し、中華学校がひきつづきすばらしい伝統を発揚し、中国文化の伝播、中日友好の促進、華僑社会の発展に寄与するよう願った。
 日本の教育界の来賓を代表して神奈川県教育委員会教育局指導部田中俊穂部長と、神奈川私立中学校高等学校協会理事の高木学園女子高等学校高木茂校長があいさつ、それぞれ、山手中華学校と連携を強め民間の日中友好促進に努力しようと述べた。
 日本華僑華人聯合総会廖雅彦会長が日本の華僑華人子弟教育に果たしてきた山手中華学校の功績をたたえ、日本の教育界の華僑華人教育に対する理解と支援に感謝して、乾杯の発声をした。宴の半ばで司会者が、来賓1人ひとりを紹介した。
 懇親会は和やかに進み、閉会にあたって張岩松校長は、日本語で感謝の言葉を述べ、横浜山手中華学校に対するさらなる支援を訴えた。
      (横浜山手中華学校)


中華会館150周年を祝う


 一般財団法人中華会館(江夏良明代表理事)は17年11月27日(月)夕刻、会館成立150周年を記念する講演会と祝賀会を横浜中華街の華正楼本店で開催した。
 この会には神戸の一般社団法人中華会館李金友理事長や、横浜華僑総会王忠福会長・横浜山手中華学校張岩松校長、また各僑団・同郷会の代表、地元町内会の代表など約120名が招かれて出席した。
 第1部の講演会では、兵庫県立大学経済学部国際経済学科の陳來幸教授(神戸華僑歴史博物館副館長)が「世界の中華会館」について紹介し、横浜開港資料館の伊藤泉美主任調査研究員が横浜の中華会館の歴史を振り返った。
 第2部の祝賀会では主催者を代表し江夏代表理事があいさつし、神戸の中華会館李代表理事などが祝辞を述べた。
 席上、中華会館は150周年を記念して、横浜山手中華学校・横浜中華学院・熊猫幼稚園・横浜中華学院幼稚園・保育園小紅・中華保育園に教育補助金を贈呈した。右下写真は、江夏代表理事(左2)、横浜山手中華学校帳岩松校長(左3)、熊猫幼稚園黄偉初園長(右3)、保育園小紅佐久間愛玲園長(右2)など。
 また、このたび上梓された『中華会館150周年記念誌―中華会館と横浜華僑の歩み』の編纂に尽力した神奈川大学大里浩秋名誉教授(中国近現代史・日中近現代関係史研究者)と、陳來幸教授・伊藤泉美査研究員に感謝状と金一封が贈られた。
 続いて同会館関廣佳事務局長が中華義荘休憩所新築勧進趣意書について説明。駐車場を含め3層建築の休憩所は21年の完成をめざし、横浜華僑の歴史資料室や集会所を設ける、と広範な僑胞の寄進を呼びかけた。
 本会の王忠福会長たちが乾杯の音頭をとり歓談。来場者に『中華会館と横浜華僑の歩み』が配られた。
 横浜の中華会館は1867(慶応3)年に、在留中国人が幕府と交渉する窓口となる機関が求められたことから設立された。 


華文教育の「新たな100年」を目指して 105


「中文演講大会」開催

 横浜山手中華学校は11月10日(金)に、2017学年度[中文演讲大会](中国語演講大会)を6階体育館で開催した。
 中華学校の伝統と特色をもつこの大会は1961年に始まり、今年57回目を迎えた。大会の趣旨は、中国語の学習環境を整え、生徒が学びあう気風を育み、中国語のレベルを高めることにある。
 決勝大会に先立つ10月30日~11月8日、全校生徒が予選会に参加し講堂の壇に上がった。小学1・2年生は童謡と教科書の朗読、小学3・4年生は教科書あるいは故事の朗読、小学5年生以上は自ら書いた作文を壇上で朗読した。小学5年生以上の生徒は夏休みから準備に取り組み、中文担当教師の指導で作文を推敲して原稿を仕上げ、予選会に挑んだ。
 全ての学年とクラスでは予選会を経てそれぞれ2名のクラス代表を選出し、この日の決勝大会に臨んだ。生徒はまじめに準備し、気持ちを込めて声の出し方を練習した。
 この日の決勝大会のゲスト審査員には、東方時報の孫冉副社長兼編集長と家長審査員の張天翔さんと59届卒業生の鄭瑠麗さんを迎えた。
 審査員は声の発しかたやアクセント、話の内容、習熟度、表現力など各方面から生徒の中国語を総合的に評価し、最終的に、小学3・4組1位に3年2組福林優奈さんと4年2組陳一諾さん、小学5・6年生組1位に6年1組の祝周和さん、中学組1位に3年2組の張琳奈さんを選出した。
 この日は50名ほどの家長と来賓が来校し熱戦を鑑賞、壇上の生徒を応援した。  (横浜山手中華学校)

小学部生徒 修学旅行に

小学6年生72届の生徒71名は10月16日(月)~18日、担任の田莉莉老師・林勇樹老師と小川覚充老師・王暁璐老師の引率のもと神戸に2泊3日の修学旅行に出かけた。
 16日午後、新幹線で新神戸駅に到着したのち、生徒は地下鉄に乗り換え神戸中華同文学校に到着。歓迎会に臨み、同校生徒と教師の熱烈な歓迎を受けた。
 その後、生徒は南京町と関帝廟を訪れ、横浜と似た中国風情あふれる街並みと文化に触れた。夜は神戸港の神戸ポートタワーに登り、神戸の街並みと港、夜景を楽しんだ。
 2日目、一行は世界遺産の姫路城を参観した。さらに「世界1の吊り橋」明石海峡大橋を見学(上写真)、橋の科学館を訪れた。そして舞子公園にある孫文記念館「移情閣」を見学し、華僑華人の子弟として、横浜の華僑学校創立を提唱した孫文先生に対する理解を深めた。 
 3日目は、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災を記念する「人と防災未来センター」を見学。震災時再現映像や資料から、震災がもたらす悲惨な光景に衝撃を受けたが、同時に防災知識を学んだ。
 修学旅行をとおして生徒は友情を育み、多くのことを学んだ。
     (横浜山手中華学校)


同文学校家長会、来校


 神戸中華同文学校家長会一行30名が11月24日(金)~25日、張述洲校長と鄭自然家長会長の引率のもと、山手中華学校を訪れ交流した。
 24日午後、張岩松校長と譚優矢家長会長と小学6年生が校門で一行を迎え、両校家長は3階会議室で座談会を開いた。その後一行は校内を参観し、6階体育館で歓迎会に臨んだ。歓迎会では中学部生徒の舞踊「新疆舞」や中学男子生徒の獅子舞が一行を歓迎し、両校の家長は記念撮影をして写真に納まった(左写真)。
 翌日午前、一行は張校長・鄭民財教導部長・羅順英教務主任の案内で授業を参観。その後、懇親会で両校の教育の取り組みについて意見を交換した。
 両中華学校の交流は100年以上の歴史を有し、在日華僑華人子弟に中国語と中国文化を伝承するという共通の目標を掲げ、教育事業の発展を目指している。(山手中華学校)


中国語なう 66
 硬道理
 yìngdàolǐ
 意味:揺るぎない、疑いようのない、絶対的な道理
 中国が1978年に「改革開放政策」を始めてから、今年2018年に40周年を迎えます。
 そこで今回は「改革開放政策」で一躍有名になった「硬道理」という言葉に注目しました。
 中国はこの40年の間で、世界じゅうのどの国にも無視されることのない巨大な経済大国に成長しました。ことに鄧小平が1992年1月から2月にかけて武漢、深圳、珠海、上海などを視察し、「南巡講話」を発表して以降、鄧小平のこの言葉どおり改革開放政策を推し進めたおかげで中国経済が飛躍的な発展を遂げたのは衆目の一致するところです。
 見るからに堅苦しそうな「硬道理」の語は、鄧小平が唱えた「发展才是硬道理(発展こそが正しい道だ)」によるものです。「硬」は「道理」の強調で、「揺るぎない、疑いようのない、絶対的な道理」「(道義的に、人間として)正しい道」という意味で、「南巡講話」発表以降、現在に至るまで、「硬道理」はいろいろな場面に登場します。
 では、「硬道理」を使った例をいくつかご紹介しましょう。
1、男人挣钱养家才是硬道理。
  (男たるものカネを稼いで家族を  養うのが正しい道です)
2、学生努力学习是硬道理。
  (学生は努力して勉強することが  正しい道です)
3、"品质优、价格低"才是硬道理的  经营理念。
  (「品質がよく、値段が安い」こ  とこそ正道の経営理念です)
 「硬道理」が「揺るぎない道理」といっても、実際に使われる場面としては「もっとも大切なこと」くらいの、少し軽い意味あいでとらえるとよいでしょう。
 改革開放40周年を迎え、米国とわたりあうG2のもう一方の当事国として、21世紀の世界をリードし、中華民族の偉大なる復興を目指し、「中国の夢」の実現にまい進する中国に今年も目が離せません。


新・ハローワークの窓から  109
 コンビニその後

 以前このコラムでコンビニについて、「外国人は、日本語がある程度できないと雇ってもらうのは難しい」と書いた。
 しかし最近はいたるところのコンビニで、日本語を片言しか話せない、おそらく留学生であろうと思われるアルバイトを見かける。
 先日ハローワークにコンビニ経営者がアルバイト募集に来庁した。経営者は、ほんとうは日本人を採用したいが人が集まらず仕方なく留学生を採用している、という。レジに人がいなければ商売にもならない。
 留学生は若者なので覚えはよいが、理解するまでは時間を要す。彼らにとって日本は異国。習慣・仕事を日本語で説明して理解してもらうのが一苦労。日本語で合計金額が言えなかったり、お弁当を縦にレジ袋に入れたりして、お客様に実際に怒られることもしばしば。クレームとしてあがってくることもあるが、「お客様に育てていただいている」と、その経営者は言っていた。それほどの人手不足なのだろう。
 一般的に、アルバイト希望者が仕事を探すとき、まず時給を見てから次に職種を見る。
 コンビニはほかのアルバイトより時給は低めであるし、こなさなければならない仕事の範囲が広い。品出しやレジ打ち以外にも、公共料金の支払い、宅配便の荷物預かり、機器を操作して住民票交付・チケット発券・ネット購入代金収納などは難易度が高い。となると日本人はもっと時給の高い飲食店や別の販売職を選ぶのだろう。
 ハローワークでコンビニの仕事を探す人はいる。しかしハローワークに出るコンビニの求人は少ない。あったとしても、コンビニは経費をかけたくないので交通費が折りあわないことが多い。コンビニは主に店頭掲示ポスターで人を募集しているようだ。
 働きながら日本語を覚え日本の習慣を知るという一石二鳥をねらう留学生には、第一歩のアルバイトとしてコンビニバイトはよいかもしれない。「お客様に育てていただく」「客が育てる」は、世の中が循環していくためには必要な感覚だと思う。
 ハローワーク横浜
 職業相談員 李 艶 薇